柿渋染め作家・冨沢恭子さんが企画する松本での展示に参加します。
自分は何かを作れるわけではないので、さてどうするか …ですが、お題である「ままごと」が自分のもとにやって来たのは分かる気がしました。かれこれ20年以上、雑貨を売るという仕事をしておりますが実はそこに生活やストーリーといったものが本質的には無く、世の中をより”もの”っぽく、記号的に見ている自分がいます。素材と素材を合わせて全体を組む、そこに生まれる空気に興味があります。それは特別なものでは無く、なんてこと無いものです。ということで、作りはしないのですが合わせていきます。
六九工藝祭
アーティストキュレーション vol.2
「ままごと」
企画 冨沢恭子
芯となる思想や世界観を掲げるよりも、素材やモノを選びとる独自の観察眼をものすごく軽やかに空間に提示していると感じる作り手、選び手に、ある種の「ままごと性」を感じることがあります。子供が作りあげた、ごっこ遊びの空間や秘密基地、拾いあつめた宝物をしまう紙箱のなかのような安心感と、散らかりと、わずかな「不穏さ」。ディスプレイでもスタイリングでもないのに、力みのないその場には軽やかな驚きがあり胸がキュンとするのに甘すぎない。ただひょいと置いたように見えて、そのものが存在する空間全体にビビッドなリアリティを感じさせてくれる5組の「ままごと性」に焦点をあてます。
参加者)
Kit 椹木知佳子
オレリー・マティゴ
小松未季
立花文穂
sunui
2024年5月25(土)・26日(日)
11:00~17:00
六九通り「相模屋」跡
〒390-0874 長野県松本市大手 2丁目4-30