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今まで何枚仕入れて販売した分からないくらいのポジャギ。「お包み」という意味(ポジャン=包装という意味から)でチョガッポという「端切れを縫い合わせた布」の一つでもあります。ポジャギは風呂敷のように衣類を包んだりすることが多く90cm〜100cm角が一般的な大きさのようですが、それ以下、それ以上のものも時どき。ほとんどが手縫いですが、足踏みミシンが韓国に入ってきて100年は経っているそうですから、ミシン混じりのものもあります。古く、状態の良いものは以前より入手困難になってきました。
10年前は生成りや白の素朴な苧麻、大麻のポジャギのイメージが強く、美しい素材感に惹かれていましたが、何度も通ううちに変わり種を仕入れることが多くなってきました。今回も変なものから名作まで色いろあります。写真上から「カプサ」「藍染」「生苧麻」のポジャギです。
「カプサ」
1950年代から登場したレーヨンの一種。漢字で書くと甲紗になるようです。当時のカプサはよりシルクっぽい風合いで、主に肌着として使われた布地の端切れで作られているせいかキッチュ、艶かしいものが多めで、もう少し時代が進みポリエステルになるとインチョ(人造)のポジャギが登場します。こちらはところどころピンクに染まった白いカプサで、他の布が色移りしたのか、縫代をピンクのペンで描いたのか...定かではありませんが、ピンクが好きなせいか良いポイントになっています。
「藍染」
苧麻に藍染のポジャギ。それもかなり厚手の布で何度か重ねて濃く染めたであろうジーンズの風合いで、かなり珍しい。細番手で苧麻の可憐な水色ポジャギは見たことがありますが、ここまでジーンズなのは初めて。かたちはポジャギですが、国籍不明で面白い布だと思います。
「生苧麻」
センモシと呼ばれる苧麻の繊維を撚(よ)って糸にせず繊維のまま布にしたもの。硬くハリがあり、白く漂白した生苧麻はポリエステルのような人造チックな不思議な風合い。端切れが細かく数の多い、手の込んだポジャギはデザインにもよりますが私にとって逆に艶かしく(マダム感?)好みでは無いのですが、この素材にすると魅力的。少しシミもありますが、許容範囲内ということで仕入れてきました。
その他、ほぼ変わり種ばかりのポジャギを仕入れています。年代ははっきりしませんが大体1950年〜80年代くらいかなと。韓国では今つくられているポジャギもあり、新しい方が実用的に使うには良いと思うのですが、私が紹介するのはほぼ古布です。昔は手織の布で服を仕立てて、その残りを半ば無理矢理1枚に繋ぎ合わせたのは時代の必然でした。副産物としての美しさ、心をかたちにした1枚である点に惹かれているからです。古いから良いというわけでは無いのですが、残りものに再び美を与えた女性たちのお洒落心に私はいつも感動しています。