買い付け展02の
買い付け日記(5)

2024/03/02

帰国しました。当然のことかもしれませんがタイは発展し、物価が思ったより上がってました。そしてとても感激したのはどの場所でもトイレが綺麗だったこと。25年前の水回り事情がどうだったか記憶に無いのですが、トイレが綺麗な国は道端にゴミが落ちていない説があると思うのですがどうでしょうか。
最後の食事はミャンマー料理のBBレストラン。店名も看板もカッコ良くて器の使い方もきっと適当なんだけど、なんか可愛い。塩の加減、葉もの野菜やナッツ、スパイスの使い方が絶妙ですんごい好み。その日のメニューにあったナマズのカレー、臭みが無くて美味しかったなあ...。ここは旅の前半にも来ていたのだけれど切望して再訪。タイの屋台や食堂は飲みもの持ち込みOKであることが多く、ラオスやタイのクラフトビールをわざわざ買い込んで持ち込みました。日本でも色んなジャンルの料理を食べているはずなのに、今回の旅では知らない味をたくさん教えて貰った気がします。

到着から出国まで、チェンマイに長期滞在中のiroiroの小阪靖子さんに大変お世話になり(タイ文化人類学)スペシャルサンクスです。一緒に取ってもらったホテルは広くて、間取りが気持ち良くて最高。着いた翌日に市場に行って小阪さんは蘭を、私はチューリップを買って飾りました。涼しい朝のうちに仕事を始めるので、日差しがキツい午後にはもう電池切れになり昼から早々にビールが飲みたくなる始末。「ここでは誰も止めませんよ」とのことなので遠慮なく。染みますね。ある暑い日、偶然入った土産物屋の奥にデッドストックのタイシルクを見つけました。好みの色の、チェックや花柄の反物ですが、どれも短くてマチマチ。中途半端な長さしか無かったピンクチェックだけは持って帰り、あとはiroiro - meditation pantsに仕立ててもらうよう工場に回して貰いました。その他、去年は無かった無地の色も夏に入る予定ですのでお楽しみに。
iroiro ONLINE STOREではチェンマイを拠点に服の製作をしながら見つけたタイのものを「受注仕入れ」と称して現地から注文を受付中。この方法は実験的で面白いし、全体的にiroiroっぽい構成になってます。ぽさ、というのは一言で言えないから尊いんですが、お客さんもそれを分かっているはず。

出国審査を終えて、昔のことを思い出していました。前回もほとんどチェンマイにいて、帰国する直前にバンコクに帰ったことは以前の日記に書いた通りですが、前夜に一泊した宿で知り合った日本人女性と一緒にトムヤムクンを食べたのでした。当時25歳くらいで、帰国したら陶芸を学びたくて瀬戸にある訓練校に入るんだ、と言ってました。確か名古屋人で、京都のパン屋が好きで、一乗寺の天然酵母パンの先駆け「こせちゃ」や西陣「ほんやら洞」のパンが美味しくてわざわざ買いに行くと教えてくれました。当時の私は器とかパンは人ではなくて機械が製造するものだと思っていたので、あまりイメージが出来ないまま話を聞いたことを覚えています。カラフルな可愛い古着を着た、黒髪のボブ、小柄で色白のメガネをかけたあの時のお姉さん、今でも陶芸をしているのでしょうか?万が一これを読んでいたらDM下さい。笑

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