買い付け展02の
買い付け日記(4)

2024/02/29

寒いソウルから暑いチェンマイへ来てもう10日が経ち、明日帰国です。お決まりの梱包作業も終えてお気に入りのコーヒーショップに来ました。チェンマイの山で採れた豆の深煎り、アイス、アーモンドミルク割で。チェンマイでなぜか現金12,000円ぐらいを落とした程度で今回は大した事件がなく安堵しております。毎回大事件1、小事件10ぐらいあるので出国まで気は抜けませんが。

ここに来てすぐにiroiroの小阪靖子さんと合流しました。1997年創業以来ずっとタイを行ったりきてりしている達人にガイドしてもらい、25年ぶりにここを訪れるトラベル・トラブルメーカーの私としてはありがたい限りです。ここ数年、小阪さんがタイで製作されているシルク、コットン、カシミヤウールなどのパンツを夏に販売しているのですが、一緒に生地を選ばせてもらったり、一緒に市場へ行ったり。タイでのもの作り事情なども垣間見えて勉強になりました。色んな料理を教えてもらい、特に気に入ったのがシャン族、イサーン(タイの東北)、ミャンマー料理。大陸だから異文化の混じり合いが面白くて、買い付けではミャンマーの漆を買えたのも嬉しい。ここは野焼きの影響で大気汚染が激しい毎日らしいけれど、朝晩涼しく日中もカラッとした暑さで過ごし易く、人びとものんびり屋さんで、私には過ごしやすかった。甘酸っぱいフレッシュなカットパインがしみじみ染みわたる、そんな気持ち良さ。

99年に卒業旅行で訪れて、たまたま朝市の行商で来ていたリス族のアンポンちゃんと言葉を交わし、購入したリス族の手縫いの小物入れを今でも大事にしています。もうあの時のような染色の、手の込んだ針仕事の民芸品は無いだろうなと分かりつつ、vintageが無いか気にしながら歩いたけれど見つけられませんでした。ジャスミンの花輪をもう一度買いに行きたかったけれど、それも時間切れ。
今、トラベルがトラブルという言葉に似てるなーと思い調べたところ、語源で「労苦を伴う努め」の意味だそうです。いやー、ここまで本当に早く、長かった…でも旅はまだまだ続いていきます。あの時も今日も心を小休止させてくれるタイ、チェンマイにまた必ずや来たいと思います。

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